税理士は、常日頃より事業経営の会計・税務にかかわっております。相続税問題は、事業経営をスムーズに次の世代に(通常は子や孫)に承継させるかの問題に尽きると思います。

  1. 事業経営の後継者を誰にするか

    一番難しい問題ですね。自分の子供か、従業員の中からか、他人か、一般的には子供の中から誰かということになります。実際は子供を後継者に選ぶ事例が多いですね。(今のような事業経営環境が厳しい状況では、後継者がなく自分の代で終わる場合も多く見受けられますが・・・

  2.  事前の対応が一番

    1. 後継者となる子供への対応
      株式の贈与は毎年実地した方がよいですね。事業経営は実際に「山」あり「谷」ありです。「谷」の時には0の評価になる時もあります。こういう時は思い切って贈与してください。
    2. 後継者にならない子供への対応
      これは金銭の贈与(基礎控除年110万円が一番。さらに余裕があれば「年金保険」契約(※注)で年金継続受取人の指定などで対応してはどうでしょうか。
    3. 配偶者への対応
      ご承知のとおり女性が男性より平均寿命が長いことを考えると、特に女性配偶者への対応は大切ですね。居住用財産の贈与は婚姻期間20年以上であれば評価額2000万円までは贈与税0円ですのでぜひ実行してはどうでしょうか。金銭の贈与(年110万円ですと贈与税0もよいのですが「年金保険」で年金継続受取人に指定し、遺族年金等で不十分な部分をカバーしておくとよいですね。
  3. なによりも家族間の情報共有が大事

    相続人間での争いが起きないよう情報共有が大事ですね。遺産となる財産を残す方の意思も常日頃から申し述べておく必要 もあります。そして遺言書も準備しておくことも大事ですね。一応「平等社会」の認識が広まっている現在ではバランスよく相続 してもらう遺言書が大事と思います。また、現在のように厳しい経済状況では「負」の財産を承継させないことも肝要。その際「相続財産とならない」生命保険等も検討しておくことも大事かと思われます。

※注「年金保険」は種類多々あるものの相続時での評価額が受給分の70%~30%の評価となるなど非常に有利。

税理士 浅沼 正三